この記事は、いちご状血管腫(乳児血管腫)の経過についてをまとめたもので、実際の血管腫の写真を載せています。
現在1歳8ヶ月の我が家の長男。
一ヶ月検診の際にいちご状血管腫(乳児血管腫)と診断され、現在まで大学病院にて定期的に経過観察をしてきました。
治療はしていません。
治療をしなかった理由については後ほど詳しく書きますが、病院の先生とよく話し合いをした上で決めたことです。
ということで、今回は、いちご状血管腫と診断された一ヶ月検診のときから現在までの血管腫の様子(写真あり)をまとめていきたいと思います。
また、最後の方でいちご状血管腫の引っ掻き防止のために私がやった対策もまとめましたので気になる方はぜひご覧ください!
生後一ヶ月〜現在までのいちご状血管腫の経過(写真あり)
① まずは、こちらが生後一ヶ月のときの血管腫の写真です。
うっすらとまだらに赤くなっており、アザ自体は平面的です↓
② こちらは生後二ヶ月頃の血管腫。生後一ヶ月の頃と比べると、だいぶくっきりと赤の色が濃く鮮やかになってきました。
少しずつ盛り上がりも感じてきた頃↓
③ こちらは生後4ヶ月頃。なんとなく血管腫自体が大きく広がってきたように感じました。
おそらく、体が大きくなるのに合わせて血管腫も大きく伸びたのかな?と予想↓
④ こちらは生後6ヶ月頃。保護するためのフィルムを貼ってるのでちょっとわかりづらいですが、真っ赤な中にもところどころ薄くなってる箇所が見え始めたような?
この頃、もしかしたらピークは越えたかも?と思うようになりました↓
⑤ そしてこちらが生後8ヶ月頃。色濃い真っ赤だった頃と比べると全体的に薄くなり始めたのが分かります。ふちもちょっとボヤけて見える箇所も現れ始め、病院でも「ピークは過ぎたでしょう」と言われました↓
⑥ そしてこれが現在の写真です。⑤の写真から一年後と間が空いてしまいましたが、ピークを過ぎてからはみるみる薄くなりました。(んでホッとしたのもあり、こまめに写真は撮らなくなってしまいました…スミマセン)⑤の写真からちょうど一年経った現在1歳8ヶ月現在の様子です↓
かなり薄くなりました!
触ってみても、血管腫の盛り上がりはほぼ感じません。
かなりフラット!
完全に消えるまではもう少しかかりそうですが、ここまでくると「ほぼ気にならない」域です。
今振り返ると、やはり生後6ヶ月〜8ヶ月頃をピークに、そこから徐々に赤みが薄くなってきた気がします。
全体的に色が均等に薄くなってきたというよりかは、部分部分で色が「抜けてきた」ような印象でした。
そのため現在の状態になるまでは、一瞬まだらっぽく見える時期もありました。
いちご状血管腫の診断と治療方針が決まるまでの話
いちご状血管腫(乳児血管腫)と診断が下ると、多くの場合、専門の病院にて今後どんな治療をしていくか?もしくは治療せずに経過観察にするか?を決めることになります。
「治療方針の決定」についてはきっと悩む方がとても多いと思いますので、参考までに、私たち家族がどのように治療方針を決めたかについても書いていきたいと思います。
一言で「いちご状血管腫(乳児血管腫)」といっても、その症状は個人差があり、病院によっても考え方が違うと思います。ですので、本記事はあくまで息子のケース、一例として見ていただければ幸いです。
では!
私が息子の血管腫の存在に気付いたのは産後退院して一週間ほど経ったころでした。
オムツ替えのとき、太ももにある赤いアザのようなものを見つけ、「なんだろ?引っ掻いたかな?」と思ったのが一番最初。
この頃は、鮮やかな赤!というよりは皮膚の奥からじわーっと滲み出るような、本当ぶつけたときにできるいわゆるアザのように見えたんですね。
↓これです
この「アザ」の存在は気にはなりつつも、まぁすぐ消えるでしょう!と、数日間様子を見ていましたが、一向に治る気配はなく…むしろ、「なんかどんどん赤み増してない…?」と、ここで初めてネットで検索をかけてみたのです。
すると、すぐに息子と同じような症状がヒット。
出てきた記事を見て、「これは、もしかするといちご状血管腫(乳児血管腫)かもしれない…」と思うようになりました。
その後、出産した産婦人科で迎えた息子の一ヶ月検診。
最初に小児科の先生の検診があったので、すぐに先生にアザのことを質問すると、
「そうですね。これはいちご状血管腫(乳児血管腫)で間違いないでしょう。良性のアザで消えるものなのですが、稀に跡が残ってしまったり治療が必要な場合もあるので専門の病院で診てもらってください」
という診断でした。
※いちご状血管腫があっても、サイズが小さかったり、ある一定の条件内に収まれば紹介状は書かない場合もあるそう。
息子の場合、血管腫がわりと大きめ(3×5㌢)だったこと、腕にも小さめの血管腫がもう一つできていたこともあり、すぐ専門機関への紹介となりました。
それから、すぐに紹介された大学病院に予約を取り、さっそく行くに。
ここでの診断も、やはり「間違いなくいちご状血管腫(乳児血管腫)」とのことでした。
大学病院で初診の際に言われたことは、
・もし治療するなら薬を飲む方法になる(レーザー治療はやっていない)
・その薬は副作用のこともあるからよく考えて欲しい
・これがもし、顔とか目立つ場所の場合は早めに消すために薬を使う選択もあるけど、(息子の場合)太ももだから様子見で良いのでは?
・ただ、薬を使うと確かに早めに目立たなくはなるというメリットがある
・なので、もし薬を飲むことを希望するなら生後3、4ヶ月までに開始するのが望ましい
・治療を選択した場合、2週間の入院が必要なのと約一年間は薬を飲み続けないといけない
・以上のことを踏まえてどうするかを次回受診時(2週間後)までに決めてほしい
ザックリ以上のような内容でした。
もちろん、先生によって治療方針の違いなどがあると思うので、あくまでこれはうちの息子の状況を見ての見解ということでご理解ください。
簡単に言うと、先生的には「血管腫の場所も太ももだし(普段見える場所じゃない)、現時点で治療は要らないのでは?」という話でした。
このときは夫も同席していたのですが、先生の話を聞き、まぁ確かにな…そうだよな…と夫も思ったようで、帰りの車の中で私たちの意見は一致。
「このまま治療せずにいこう!」
と、薬を飲む治療はしないでこのまま様子見をしていこうと決めたのでした。
治療をしないという選択にしたもう一つの理由としては私の中でもう一つ大きかったのが、↑の下線のところ。
・治療を選択した場合、2週間の入院が必要になること。
・薬を一年間飲み続ける
という部分です。
当時、上の娘がまだ幼稚園の年中さんだったので、2週間の入院はちょっと厳しいぞ、と。
ただでさえ出産前の切迫早産での入院で寂しい思いをさせていたのにまた二週間の入院…うーん。という感じで。しかも我々は転勤族。近くに助けてくれる身内もいません。
あとは薬を一年間欠かさず飲み続けるのも、なかなか長い道のりだなぁと正直思ってしまったのもあります。
しかも薬ですから、もちろんリスクも存在するわけで。
最終的に消えるものと分かっているなら、飲まなくて良い薬は飲みせたくないのが親の正直な気持ちです。
もちろん、薬を飲むメリットもあるので、ここは慎重に考えるべき場面。
「自分が息子の立場ならどう思うか?」
「大きくなったとき仮に血管腫の痕が残ってしまっていたら?」
「薬を飲んだ方が綺麗な消えたかも…って思わせてしまったら申し訳ない…」
んもー、数日間必死に考えました。
インスタで同じように乳児血管腫の方の記録を検索したり、ネット検索してみたり…
結構悩みましたけど、最終的に私と夫が出した結論はやはり当初と変わらず、
薬は飲まずに経過を見る=治療しない
というものでした。
そうと決まればもう迷いはなく。
その後の受診で先生に治療はしない旨を伝えると、「私もそれで良いと思います。私も断言できる訳ではありませんが、この血管腫はこのまま消えていくような気もします。もし万が一途中で様子が変わったらそのときまた考えましょう」
と言っていただき、やっとスーッと心が軽くなったのを覚えています。
いちご状血管腫に限りませんが、子供の病気が見つかったときって、治療方針が決まるまでが一番悩ましいなぁって思いました。(今回は結局「治療」はしませんが…)
方向性が定まってしまうと、あとはもう完治に向けて進んでいくだけなので、とにかくそこまでのところ、なんですよね。
いちご状血管腫の赤みは、多くは7歳までに消えるものと言われています。
ピークに個人差はあるにしろ、これから経過を見ていくということはそれなりに長い戦いになります。
息子の場合は、血管腫がピークを迎えるまでは月に一度の受診で様子を見ていくことになりました。
そしてピークを過ぎてからはもう少しスパンを空けての受診でも大丈夫だろうとのことで。
ちなみに、経過を見ていくにあたり、家庭での注意点として「出血に気をつけて!」ということを先生から言われました。
いちご状血管腫って、簡単に言うと毛細血管が増殖してできた赤あざなので、ちょっとした引っ掻き傷でもドバッと血が出てしまうことがあるそうなんです。
先生曰く、「血が結構出るからびっくりしてしまうお母さんが多いんだよね〜、もし何かあったらすぐ連絡してください。」と。
この話を聞き、そうか!気をつけないと!ぐらいしか思いませんでしたが…まさか。
この件で、これから何度も何度も病院に行くことになるなんて。
当時の私は全く想像していませんでした…
ということで、次の章で詳しく書いていきます。
いちご状血管腫が出血したらどうする?実体験から学んだ対策
息子の苺状血管腫は、位置的には左太もものあたりです。
3×5センチなので、苺状血管腫のアザのサイズ的にはまぁまぁ大きい方と言われました。
しかも。太ももの上の方なので、赤ちゃんでも十分に手が届いてしまう位置…バタバタっとちょっとした動きでも簡単に引っ掻き傷が出来てしまうのです。
前述した通り、苺状血管腫とは未熟な毛細血管の集まりなので、ちょっと引っ掻くだけでドバッと血が出てしまうことがあり要注意なんですね。
息子は今まで4回ほど、引っ掻きによる出血で病院に連絡をしています。
病院からも「出血したり何かあれば連絡してください」と言われていたので、とりあえず出血すればすぐ電話してました。(血はすぐ止まったけど念のため)
電話すると看護師さんに出血の様子などを聞かれ、すぐに受診が必要か、そのまま様子を見て良いか、を教えてもらいます。
息子の場合は幸い、緊急を要するような事態になったことはありませんでしたが、次回の受診まで日数があったりすると、「心配だから念のため今日来てもらえますか?」とそのまま病院直行パターンも。
そんなことが続いていたある日、いつものように出血→病院に電話→緊急受診をした際、先生からこんな提案があったんです。
「いつもアザを引っ掻いちゃうもんね〜。うーん。テープを貼ってガードしてみましょうか!」と。
先生が教えてくれたのが、医療用のフィルムを貼って傷をガードする方法。
↑先生が教えてくれたのがこのテープなんですが、
これ、めちゃくちゃ薄ーいフィルムで、貼ると肌にピタッと密着して水を通しません。
絆創膏よりもずっとずっと薄く密着度がとにかくすごいので、そのままお風呂に入っちゃっても平気なほど。(例えるなら、今流行りのテープボールのフィルムのような。あそこまで薄くなくベタベタもしないけど)
先生はこのフィルムをアザにペタッと直接貼る方法を教えてくれました。
経過を書いたところで一枚だけフィルムが貼ってある状態の写真をあげたのですが…
こちらです!こんな感じで↓
このテープ、ほんっと優れもので、アザに貼るとピターっと密着するので水を通すこともなく、赤ちゃんの薄い爪がピッと当たってしまっても今までのように直接傷がついてしまうこともないんです。
このテープ最高すぎる!と思っていたのですが…
一つだけ問題点が。
息子の場合、テープを剥がすときに肌の薄皮?肌の表面の部分?がピリピリピリ〜と剥がれてしまい、そこから出血してしまうことがあったのです。(先生は直接アザに貼っても大丈夫だよ〜と言っていたんですけど・・・)
こりゃいかん…せっかく良い方法だったのに……
うーん…
どうにか良い方法はないかな?
と、悩んだ私ですが、最強の対策を編み出しました!!
それは、ガーゼとテープの合わせ技!
(当時の写真がなかったもので、今回はイメージとして私の腕を例に解説していきます!)↑こんな感じなんですが、写真だとちょっと分かりづらいのですが、アザが隠れるくらいにカットしたガーゼの四隅を先ほど紹介したテープで肌に付ける方法です。
↑こんな感じ
分かりますかね?赤いマーカーで書いたところがテープを貼った箇所です。
ガーゼの真ん中部分にはテープが付いておらず四隅だけくっついている状態です。
血管腫に直接テープが触れることがなく、完全に密封されないのでしっかり空気が通るのがポイント。
注意点としては、四隅をテープで囲う際にテープ同士を重ねて、隙間を空けないことです。隙間が出来るとそこから指を突っ込んで剥がしてしまう為。
貼り方も詳しく書いておきます↓
① まず用意するもの
・マルチフィックス・ロール
・ガーゼ(100均で十分)
このテープ、類似品がいろいろあって私もさまざまな商品で試してきましたが、品質と量、値段からみて、このマルチフィック・スロールがベストです。
ガーゼは100均ので十分ですが、セリアに売っている「コットン不織布ガーゼ」が一番扱いやすかったです。
② テープ、ガーゼを切っていきます。
テープは1,5センチ幅にカット。
ガーゼは、血管腫の大きさに合わせてカット。
二枚重ねするとちょうど良かったです。
↑こんな感じに準備します。
③ ガーゼにテープを付け、肌に貼る
次にガーゼにテープを付けるのですが、ここでポイント。
↑貼る際ですが、写真の通り、テープの半分がガーゼ、半分が外に出るように付けます。
それを向かい合う二辺につけたら血管腫を覆うように肌に貼り付け・・・上のフィルムを剥がします。
テープの構造上、四辺全てに付けてからフィルムを剥がそうとするとくっつかり剥がせなくなるので注意!
完成です。
紹介したマルチフィックス・ロール、値段が2,000円ちょっとするので一瞬、「エッ」と思うのですが、10メートルも入ってますのでかなり持ちます。
血管腫の保護以外にも、指の切り傷・擦り傷など、水仕事をする指先の怪我にもサッとはれて水の侵入を防ぐのでかなり使えます。(むしろ本来の使い方はこっち)
一つ持っておくと重宝するので、間違いなくお値段以上の価値はあるでしょう。
購入場所ですが、私は最初、息子の苺状血管腫を診てもらっている大学病院の売店で買っていましたが、ネットでも購入できることが分かり、現在はAmazonを利用していますー!
Yahoo!、楽天ユーザーさん用にも併せて置いておきますね。
ドラッグストアでも何店舗か探したのですが、私が住む地域では見つけられず。
専門的な薬局なら置いているかもです。
いちご状血管腫の経過と出血防止策(まとめ)
今回は一歳8ヶ月の息子のいちご状血管腫の経過と、出血防止のために施した策について記録をまとめました。
うちの息子の場合は先生とよく相談し家族でも考えた上で【治療しない】という選択をしましたが、あくまでそれは我が家の場合の話です。
一言でいちご状血管腫と言っても様々なケースがあると思いますので、本記事は参考程度に思っていただければと思います。
ということで、本記事が読んでくださる方にとって何か一つでも役に立てば幸いです。
本文でご紹介したマルチフィックス・ロール↓